2010年03月05日

街で朗読する、って話

 
 
 
 友達に小説家になればいいのにと言われた。



 まぁ、漫画家になればいいとか、粘土細工で食玩職人になればいいとか、チラシ作成の仕事をしたらいいとか、荒唐無稽な話をされることが多い。


 私は次はぬいぐるみに挑戦したいんだけどな。




 でも、小説なら、という訳で荒唐無稽な話を考えた。

 短編の話だ。


 街で見かける人の中で、ズバ抜けて大道芸人が好きだ。

 ロボットダンスを踊ったり、一輪車に乗ったり、変な箱を積み上げてみたり、帽子から何か出したり、なんかとにかくドキドキする。


 そして、小さな入れ物にお金を催促する。
 他にも、どこでライブ活動をやっていますよとか、公式サイトも見てくださいとチラシを配り、笑顔でみんなを見送る。


 収入はいくらんだろう、いくつなんだろう、結婚はしているのだろうか、正直現状に不安はあるのかどれくらい不安なのか、楽しいのだろうかとか、とにかく気になって仕方ない。


 夢追い人は、大衆の好奇の対象。



 何かを叫びたくて仕方ない人がいる。
 でも、何かを叫んでも誰も聞いてくれない。
 そんな人のために仕事をしている二人組がいる。
 
 
 大阪のミナミでこじんまりと活動しているダンスグループで、週末は商店街の手前の広場でお披露目をしている。
 そこそこ人が集まる。
 というか、まぁ人気は上々?というところ。


 彼らはダンスのお披露目の後に、お金を催促しない。
 さっきのダンスはただの前菜です。
 舞台の本番はこれからですよ、と言う。

 
 退屈な週末は特に何もないが、ミナミでぶらぶらする人たちは意外と多い。
 小粋なダンスの余韻にふわふわしている人たちは、その舞台の本番を待つ。

 
 ダンサーの後に現れたのは、本当に場が完全に白けるような普通のサラリーマンだったり、学生だったり、ちょっと馬鹿なOLだったりする。
 そして、ダンサーたちが集めた人垣を前に、街で大きな声で朗読をする。
 原稿用紙は3枚。
 時間にして、5分ちょっと、語り続ける。


 彼らは、何の才能もない、しょぼくれた人間だ。
 でも、それは退屈な週末に脳みそがしびれきった僕らとも何も変わらない。
 その朗読が終わり、ダンサーたちは静に幕を引く。
 


 そして、自分を話を原稿用紙3枚分語った人は、そのダンス野郎二人組に報酬を払う。



 自分の、誰かに伝えたいどうしようもない想いや、静かに人生をやり過ごしてきた人が最後に声を出したくて出す言葉を、みんなに聞いてもらう。


 それはインターネットの中のブログやMixiではなく、匿名性で汚されず、内弁慶で馴れ合いの世界でもなく、目の前で起こる事実として、本人が発信し、人々に伝えるという、その手助けをする商売。



 また、新たな依頼人が、二人の前に現れ、二人は街に溢れる人を得意の踊りで集める。



 という流れなんだけど、肝心の、依頼人の、伝えたい言葉やイメージが出てこないんだよな。



 もう誰か、このネタ使えるなら、使っていいよ。
 いや、使いにくいだろ。
 

 不特定多数に声を荒げて伝えたいことなんて、なかなかね。
 難しいな。
posted by nainai at 02:58| 奈良 ☔| Comment(3) | TrackBack(0) | 我楽多集め | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
お天道様と大地と対話し、
無から有を生み出して、人に繋ぐ農業も良いともうなぁ〜♪
Posted by 河童 at 2010年03月05日 04:41
文章だと思う。
売れるとか仕事になるなんていいかげんな事は言えないけど 確かに何か‥こう‥読ませる。
なんだろう。
ネガティブな事を書いても あまり不快にさせず 読めたり。
この話しもキャラクターの配置に「ハズシ」があり、メッセージが直接的に伝わり過ぎない大人な仕上がりになりそう。


も少し書いてみたらどうでしょう。
Posted by あるマンガ家 at 2010年03月05日 05:26
>河童さん

農業大好きなんですね、ほんまに、笑。


>あるマンガ家さん

 悲壮感に欠けるネガティブをこころがけています。
 ポジティブが日常でネガティブが非日常という大人の常識とは馴れ合わないって、心に誓ってます。
 それがあるのかもしれないです。
 
 内容が薄いので、これは今回はお蔵入りですね。
 
 
Posted by ないない at 2010年03月06日 01:33
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