2012年10月08日

いっぱいとちょっと




おばあちゃんは確かにこう言った。



いっぱいとちょっと、入れとくわな、と。




いっぱいということはたくさんなのか。
さらに、たくさんのあとのちょっととは何なのか。
不可思議な盛り付けだ。



祖母の右手には大きなスプーン。
そして祖母の目の前にはこんもりとほうじ茶の茶葉が盛られた器が置いてあった。



私が先刻、祖母にこれらの器具を渡して、お茶袋に茶葉を詰めるように頼んだのだ。
そうすると、祖母はいっぱいとちょっと詰めるわな、と言い、さらに袋は両端を畳んでひっくり返すようにしてとめないといけないと言い作業を開始し出したのだ。



完全にループしていた。
祖母が三回目にいっぱいとちょっとと言った時に私は悟ったのだ。



これは、スプーンすり切り一杯と少々の意味だと。
茶袋にはちょうどいい量である。
そして、かなり具体的な説明でもあったのだ。
それを私は何言ってんだこいつ…と思っていた訳か。
いやはや、いけない。
これはいけない。




祖母は先ほど食べたものを早々に忘れる以外は全く問題ないのである。

祖母は全ての茶袋に茶葉を詰め終わるで、一杯と少々入れる旨と、茶袋を折りたたむ際の注意点を延々と唱え続けた。
私も延々とうなづき続けた。



posted by nainai at 09:58| 奈良 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | おばあちゃん | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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