2014年07月21日

暴君彼氏



暴君という言葉は、彼にもっともふさわしく、そして、彼以上にその言葉を添えるに足る人物はいない。




彼は暴君だ。

いい奴、調子のいい奴、ノリのいい奴、愛嬌ある奴なのだが、なかなか付き合っていくほどに、なるほど暴君なのだ。


私は、実家に帰るの推奨派だった。
なので、付き合う前ではあるが、彼にこう言ったことがあった。
社会人になってからの家族の時間は、親が寿命で死ぬまでのおよそ20〜30年の間を日数でならすと、数ヶ月しかない。
年に2回、お盆と正月に帰る。
泊まるとして、年に4日。
それを25年で、およそ100日。



でも実際にはもっと少ないかもしれない。
彼氏は月に一回は実家に帰りたい!と私に伝えた。
私の実家と、あなたの実家と半分ずつ?
あなたの実家はまだ近いけど、私の実家にあなたと帰ったら2人で往復移動費だけで5000円は必要。
毎月はちょっと苦しい。

それに土日出勤の日もあるので、実際には実家に帰るチャンスは月に一回ずつしかないのだ。



彼は言った、ないないの家は遠いしお金がかかるからたまにでいいね、と。


彼の家のように、高級食材でおもてなしもできない、家もきれいじゃない、猫だって、高校生のとびっきりかわいい弟くんもいない。


私の家は古くてきたなくて、あらゆるところがほこりだらけ。
お母さんの冷蔵庫の野菜室はゲル状態、犬はギャン泣き、十代の少年の代わりに足が悪くて同じ話をリプレイする痴呆のおばあちゃんがいる。


もう散々きれいにして欲しいと伝えてもきれいにならないなら、いいやと思う。


おばあちゃんに、たまには会いたいので、彼氏の言葉に、声を詰まらせてしまった。
お金がかかるし、あなたが遠いところだと感じるなら、私は私1人で帰りたいと思う。



と、言おうと思って言えなかったら、彼氏のお母さんからあの子自己中だから諭してあげてね、実家にも無理せず半々で帰ればいいのよ、て、言われた。


そういわれると、そこまで帰りたい実家でもねぇしなと思う。


しかし。彼の母、いい母。
posted by nainai at 09:16| 奈良 ☁| Comment(2) | TrackBack(0) | 私のかわいい人 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年07月12日

新人女子潰しの異名を持つ私


あれは、新人女子潰しですよ。





ほくそ笑みながら、妙齢の女のみっともない計画とその失態を詰っていたのだろう。




私はある日、新しく入った事務の女の子を誘って、会社のメンバー何人かと食事に行った。



私の会社は、事務のお姉さんと私以外は皆男の人で、23歳の女の子など受け入れたことのない会社。


まだ馴染めてないみたいだから、と上司からも事務のお姉さんからも、ないないさんからご飯に誘ってあげて欲しいと再三言われていた。


外でご飯を食べるのが好きではないし、それに休憩中は気兼ねなく過ごしたいと思う。


頼まれた内容をこなすのは、私には少々ハードルが高かった。
それでもとりあえず2度ほどご飯に誘ったら、新人の彼女は二つ返事でOKしてくれた。


そんな私の内情はさておき、そんな食事休憩は、私というお局的な女が、新人を潰そうと画策したものだと、囁いている輩がいるらしい。



随分嫌われたものだなと思うのだが、噂を囁いている人にはご飯に誘われた折に、抱きしめられて彼氏がいるかと聞かれた過去の経緯がある。




その噂話を垂れ流して、私のことを潰そうというのだろうか。



悲しい限りである。
posted by nainai at 05:25| 奈良 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | こんな人いた | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年07月07日

父親からの諫言

お父さんがね、母の声を聞きながら。あんまり咀嚼して飲みくだせそうな感じの話ではないと感じていた。



年下の、しかもあんなにきれいな男の子と付き合えてるんだから、身なりをきれいにして、髪の毛もくしゃくしゃのまま出掛けないで、きちんとお化粧をして、飽きられないように気をつけないといけないと、言われた。




普段はメガネなので、彼の驚嘆すべき美貌は抑えられているのだが、メガネを外すと本当に整っていてきれいな顔の青年なのだ。


彼氏がイケメン過ぎて辛い。
少し困り眉ですり寄ってきて些細なお願いであるかのように、大胆な強奪を図るのだ。
私のパソコンのメモリとCPU全部頂戴、て。
私のパソコンうごかなくなりますけど!?と言うと、俺のパソコンにないない用のアカウント作ったし困らないでしょと言われるのだ。


困窮はしないが、私が自分で買ったパソコンの肝心要の部分を甘えた声をひねり出して、取って行くのだから、悪魔である。



そんなこんなで、私は彼が、私のどこを好きなのか、いまだかつて理解出来ていないのである。




私がタイトスカートを履けばいやらしいの詰られ、今度はひざ下のフワフワスカートを履けば、何故俺以外の男に会うであろう会社にスカートを履いて出掛けるのか詰問を受ける。
謎である。



しかし、私もあと10年したら、40歳なわけであって、彼は33歳。
20代女子が群がるような男に仕上がるであろう。
勝ち目などないのである。
負け戦がすでに眼前に控えているのである。

父は本当に無能だ。
将来を見据えて物を喋って欲しい。
どう足掻いても無駄なのだ、バカみたいだ。
まくしたてるように、母にそう伝えた。
今だって釣り合っていないのに。
がんばって惨めになりなくない。
そう思うでしょう。
posted by nainai at 18:11| 奈良 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 私のかわいい人 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年07月06日

お一人様プレイヤー



困り果てて家を出てきたのが、およそ30分前だろうか。


正解がどれなのか、全くもってわからないのだから、私という人間がコツコツ積み上げてきた人生経験の薄っぺらさを実感する。



7歳も年下の彼氏は夕飯の後に眠たいと言って、寝室に向かった。
どうぞどうぞ寝てください、私は彼をいい感じに布団にくるんでパソコンに向かった。

しばらくして、彼氏が少し困ったような笑顔で、寝室から顔を出した。


ちょっと俺、今からシコるわ、と伝えられて、1日一回は出さないと体調が悪くなると聞いていたので、どうぞどうぞと伝えた。
しばらく、ほんとに見ないでねと再三の念押しと、裸体でドアに張り付くというパフォーマンスを行った後に、彼は、ちょっとネタっぽいけど、今からシコるからほんとに部屋に入ってこないでね、と言った。



ここまで来ると、むしろ構って欲しいのかなという気もしてきた。
が、私とセックスしたいというお誘いではなく、ただ出してスッキリしたいという話だったので、私も困り果てた。



考えた挙句、ハガキ2枚をつかんで、コンビニに行くことにした。
彼はコンビニに行くと言った瞬間、ほっとしたのか、鍵を早々に渡してきた。
私は行ってらっしゃいの声を背に受けながら、部屋を出たものの、お誘いを受けなかったことに喪失感というか、もう私には興味ないのだろうかという悲しさを感じていた。



そして、悲しみのあまり、ぐるぐるいろんなところを回って、部屋に戻った。



気にしない素振りでいこう。
帰ってくるのが遅くて怒ってるかもしれないともしんぱいになった。



寝室から安らかな寝息。
静かな空間。
彼は、1人で気持ち良くなって、そのあとの脱力感のまま眠りに着いたらしい。
幸せなやつである。
posted by nainai at 23:17| 奈良 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 私のかわいい人 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年06月30日

多分この三ヶ月間

たぶん、この三ヶ月間が、私の人生の中でかつてないくらいに、おかしな時間だった。
幸せなのに、現実感にかけていた。
幸せだから、現実味がないのかもしれない。



でも、ようやく現実じみてきた。
端正な顔立ちの彼はおならをするし私の無駄使いと太り気味の体型を詰るし、母親は気持ちの悪い気遣いと干渉をするし、携帯電話を覗いても、相談できる友人はいない。



いつか死ぬかもしれないから、毎日を大事にして過ごそう。
若くてきれいな彼に飽きられてもへこたれない私でいたい。
posted by nainai at 04:15| 奈良 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 私のかわいい人 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年06月13日

私が社員旅行に行ったことを伝える

社員旅行は伊勢志摩。
伊勢神宮には初めていったのだが、なかなか楽しい旅だった。
旅館で撮ってもらった写真を眺めながら、祖母にこの人が、私の彼氏だよ、と伝えた。

あんまりわかっていないような感じだった。
しばらくしてから、祖母はどっからか1枚の葉書を持ってきた。
従兄弟の子供が2人写っている。
祖母にはひ孫にあたるわけだが、この子は誰なんけ?と聞いてきた。
これは従兄弟の子供たちで、お姉ちゃんがなにちゃんで、弟がなにくん、だと説明した。
2人とも浴衣を着ていて、写真の吹き出しに、おばあちゃん浴衣ありがとーと書いていた。

一昨年に祖母がひ孫に作った浴衣だったが、お礼を兼ねてお嫁さんが葉書を送ってくれたようだった。
というても。
去年のくれに、離婚してしまった。
家庭内で不和があったようで、育児に協力的ではない従兄弟に対して嫁は怒り心頭という感じだったらしい。

2人の子供を育てる生活で、昼過ぎに起きて子供と一緒にテレビを見てねーと、話しているお嫁さんだった。
マジか専業主婦勝ち組過ぎやろ深夜3時まで仕事して朝10時に会社に来ている私惨めわろたわろたと、私は、自分の馬鹿さ加減と意地汚い妬みを感じていた。
嫁になれるこの人と私の差を教えて欲しいものだと思っていた。

そして、その差なんて実はたいしてないんだ、私は貧乏くじ引きなだけなのだから、と思っていた。



祖母は、今年も浴衣を作らないといけないとぼやいてた。
親権は嫁が持っていったので、浴衣を作っても渡しに行く術も理由も、由縁もないのだ。



私も子どもが欲しい。
おばあちゃんに浴衣を作ってもらって、葉書を書きたい。
おばあちゃんに覚えてもらえる名前にしないといけないな。
きっとかわいい子どもが産まれると思うんだけどな。
posted by nainai at 21:58| 奈良 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | おばあちゃん | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

お母さんとの不和とゴミ

もういい加減にしてとか、とにかくほっておいて、やるから!大阪に戻ってよ!

と、母が声を荒げたあたりで、私の負けん気が目を覚ました。



さっきから大声でまくし立てて、母を詰っていた私は、ようやく反旗を翻してきた母に対し、なおも、私の方が怒りは大きく、根は深く、そして正義を掲げていることを知らしめたかったのだろう。

納得いかない、あなたのことを信じられない、一体、どうしたいの、こっちが望んでいることに対して明確な回答が得られるまで帰らないと、詰め寄った。


私の要望は、常に部屋を片付けることだった。
母の願いは、現状維持だった。


私が、私の判断で不要と思ったものを、たんまりとゴミ袋にいれていくことは、母には耐え難いものであった。

家族と過ごした思い出の品々を捨てることは、母の心を深く傷つけていたようだった。


全部大事な思い出やねん、捨てられたら心が死んでいくみたいで辛い、と母は訴えた。


そっか。
不衛生な環境をどうにか直してほしいと思っていたのに、もうどうしようもなく、私と母との間に乖離があったのだ。



人を連れて来れないような実家を見るほど私は傷ついていたが、私がそれに対してアクションを起こすことで母を深く傷つけていたらしい。



お母さんとこんなところですれ違うのだから、私が赤の他人とうまく調和していけるはずがないのだ。
信頼したり、依存したり、どんな形であれ心を開いた相手に対して期待した時に、あ、ダメなんだ合わないんだと理解をするのは辛いかもしれない。


お母さんですらダメだったんだよ、誰なら私と一緒にいれると思うの?


やっぱり、色々と自信が持てない。
posted by nainai at 21:36| 奈良 ☀| Comment(2) | TrackBack(0) | 実家改造計画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年05月18日

げきおこですか、プンプン丸ですか

今日、ちょっと言いたいことがある、と呼びつけられて、彼氏に怒られた。



こんなに、私に対して人が怒っているのを見るのは、なかなかないのかな、という感じが、今更ながらあった。


これで、人が怒るなんて、しかも尋常ではなく怒るなんて…と、私は思った。



鬼嫁トークが冴え渡る中途採用の田中さんに対して、こんな写真あったら奥さん切れるかも笑、といいつつ、会社のメンバーのおちゃらけテンション担当の人が、私に提案してきた。

私がソフトクリームを食べている時に、ソフトクリームを少しスプーンですくい上げて田中さんにあーんで食べさせている写真を撮った。
私は画面からフレームアウトしていて、田中さんが画面右からにゅっと出たスプーンを持った手から、食べ物をアーンしてもらっている写真。


これは、非常によくない、と彼は怒り出した。
俺が、嫉妬するって知ってて、なんでそんなことするの?ふざけてるの?殴ったりはしないけど、マジでキレそう。



私は思考停止しそうだった。
ノーメイクの31歳のおばちゃんが、若い男の子の嫉妬心故に叱られるという空気。
ほっぺにはニキビ予防の軟膏を塗ってあった。


こんなことで怒ると思わなかった。
知らなかった。

でも、言ったやん。
考えろよ、なんで平気でそういうことができるの、信じられない!と怒鳴られた。

20年ぶりくらいに、人の怒鳴り声を聞いた気がした。
お兄ちゃんが荒れていた時期は、家の中で怒声がわーわー音をかなぐり捨てるように聞こえていた。



怒られる気なんてなかった。
ちょっと嫉妬されたら、彼の愛情を感じられるかもという甘えがあった。


私は思考停止しながら、確かに目の前の人を傷付けたんだと分かった。
posted by nainai at 00:56| 奈良 ☀| Comment(2) | TrackBack(0) | 私のかわいい人 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年05月07日

映画を見に行くという罠だわな

映画に誘われた。
男の人から突然2人でお出かけしたい、映画に行こうと言われた。


意識するというより、違和感の方が大きかった。

会社の新卒の男の子だった。
23歳なのだ。
身長174cm53kg。
ジャニーズ顔負けのイケメンなのだ。
目がきょどきょどするくらいにキレイな顔とスタイルをしていて、屈託のない性格で人当たりもいい。

普段は眼鏡を掛けていて、地味な感じなのだが、彼の席は私の向かいで、一度眼鏡を外して目をこすっているところをみたことがあった。
驚嘆してしまった、ハーフじゃないかというくらいにすっと尖った鼻と目。
ぐうの音も出ないぐらいに整っているのだから。
とんでもなく綺麗な、例えばモデルさんくらい綺麗な、女の子を彼女にするだろうと思ってた。

だから、何故誘われたのかわからない。
いや、なんか、かみあうはずのない歯車が噛み合わせに来たけど、なにこれ?そんなバカなと思った。


ドッキリだと思った。
でも人を騙して笑うような人でもないし、私を恋愛対象にする可能性は皆無なのだから、これは社内ではいいずらいような、かなり深刻な悩み相談かもしれないと思った。
それがその時点で、私の思考を停止させる頼みの綱だった。


映画に誘われた、だけで、私は狼狽えた。
状況把握ができなかった。





posted by nainai at 00:15| 奈良 | Comment(0) | TrackBack(0) | 私のかわいい人 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年05月04日

映画を見に行くという罠だわな

映画に誘われた。
男の人から突然2人でお出かけしたい、映画に行こうと言われた。


意識するというより、違和感の方が大きかった。

会社の新卒の男の子だった。
23歳なのだ。
身長174cm53kg。
ジャニーズ顔負けのイケメンなのだ。
目がきょどきょどするくらいにキレイな顔とスタイルをしていて、屈託のない性格で人当たりもいい。

普段は眼鏡を掛けていて、地味な感じなのだが、彼の席は私の向かいで、一度眼鏡を外して目をこすっているところをみたことがあった。
驚嘆してしまった、ハーフじゃないかというくらいにすっと尖った鼻と目。
ぐうの音も出ないぐらいに整っているのだから。
とんでもなく綺麗な、例えばモデルさんくらい綺麗な、女の子を彼女にするだろうと思ってた。

だから、何故誘われたのかわからない。
いや、なんか、かみあうはずのない歯車が噛み合わせに来たけど、なにこれ?そんなバカなと思った。


ドッキリだと思った。
でも人を騙して笑うような人でもないし、私を恋愛対象にする可能性は皆無なのだから、これは社内ではいいずらいような、かなり深刻な悩み相談かもしれないと思った。
それがその時点で、私の思考を停止させる頼みの綱だった。


映画に誘われた、だけで、私は狼狽えた。
状況把握ができなかった。





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